分娩曜日
色々と、分娩の時期についての統計をとって見ました。
前回まで、分娩時刻、分娩様式について、解析して見ました。当院が、自然分娩を目指していることがおわかりいただけたと思います。
今回はちょっと変わった統計で、曜日ごとの分娩数を見てみました。(病院統計として、あまり集計されないと思います)
思っていたように、ほぼ平らなグラフになりました。火曜日と金曜日は予定手術を行う曜日にしており、月曜日もその予備日にしていますので、帝王切開術が多いです。
それを除くと、ほぼ均等になっています。これも、陣痛誘発を行なっていない自然分娩が多いことを示しています。
施設によっては、金曜日の陣痛誘発、帝王切開術が非常に多いところがあるようです。巷でよく言われているように、週末は院長がゴルフへ行くので、お産はそれまでに済ませてしまおう、というのも必ずしも嘘ではない施設もあるようです。
私もゴルフは好きですが、無理にお産をさせたり、お産を放ってまで、と思っていますので、この 5 年位は行っていません。
もうひとつ、満月と新月の日にお産が多い、とよく言われています。お産に携わっている者として、何と無くそのような感じはしていたので、これも統計をとってみました。
グラフを見てみると、その傾向はあるようで、少しびっくりしました。
新月(月齢0日)の直前にはっきりと山ができています。新月前にお産が多かったということのようです。
もう一つ月齢19日に大きなピークがありますね。これは、当地の大潮の日とほぼ一致しています。
お月様とお産は、やはり関係があるのか。単なる偶然なのか、よくわかりませんが、またデータが貯まったら統計をとってみますね。
当院で、簡単にこのような統計がとれるのは、データが全てデータベースに入力されていて、それを有効に活用できるからです。他の施設では、このようなデータを持っているところは少ないでしょうから、統計が取れないでしょうし、色々な都合で公表できない施設もあるかもしれませんね。
このデータは、通常は患者様ごとの経過を一覧するために活用され、外来での診療上で、病歴の管理を行う上で、非常に役だっています。そのデータを上手に使うと、このような統計も作ることができます。
もちろん、その統計処理されたデータは、実際の臨床へ役立てられています。