NIPT検査
新型出生前診断(NIPT)とは?
無侵襲的出生前遺伝学的検査(non-invasive prenatal testing: NIPT)の略です。「母体から採血し、その血液を検査することにより、母体の血液中に含まれる胎児の染色体より、その異常を調べる検査」のことです。
新型出生前診断(しんがたしゅっせいぜんしんだん)とも呼ばれています。
この検査は、これまで日本で提供されてきた母体血清マーカ―テスト(トリプルマーカー、クワトロテスト)などの従来の血液による出生前診断の感度・特異度の精度が80~86%程度であった事と比較して、NIPT の検査自体が感度、特異度で99%のきわめて高い精度がある為、従来の出生前診断と区別してこのように呼ばれています。
現在この検査は臨床研究として実施されており、この検査を受けることができるのは次の方です。これらに該当しない場合はご希望があっても検査を受けることはできません。
この検査の対象となる妊婦さん
- 出産予定日の時点での年齢が35歳以上である。
- これまでの妊娠・分娩で、児が13トリソミーや18トリソミー、21トリソミー(ダウン症)のいずれかの染色体異常であった。
- 妊婦さんご本人または夫が、上記の染色体異常の胎児を妊娠する可能性の高くなる染色体転座保因者である。(例:14/21のロバートソン転座等)
- 今回の妊娠で、超音波検査や母体血清マーカー検査により、胎児が上記の染色体異常に罹患している可能性が高くなっていると指摘されている。
検査の結果が陽性となった場合、胎児が対象としている染色体異常の可能性が高くなります。しかし、診断は確実ではなく、診断確定のためには羊水検査を必要とします。
NIPT 検査は、県内の指定されている施設で可能で、検査の前と後には各医療機関で必ず詳しい遺伝カウンセリングを受ける必要があります。
詳しくは、NIPTコンソーシアムのサイトをご覧下さい。
なお、羊水検査は当院でも可能ですので、ご相談ください。