産科医療補償制度
お産は安全な物だ、と思っていらっしゃる方も多いと思います。医師や助産師は、赤ちゃんが健康で、元気に生まれてくることを願って全力でサポートしています。
しかし、お産の際には予期せぬ事が起こってしまう事があります。医療の過誤の 有無にかかわらず小さなトラブルを含めると数%のお産に起こり、そのなかには、生まれた赤ちゃんが重度の脳性麻痺になってしまうこともあります。
「産科医療補償制度」は、そのような万が一の場合に、一定の補償金をお支払いし、その教訓を将来に生かす、赤ちゃんとそのご家族のことを考えた、国が支援する新しい補償制度です。
産科医療補償制度は、産科医不足の改善や産科医療提供体制の確保を背景に、より安心して産科医療を受けられる環境整備の一環として、以下の目的で創設されました。
- 分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児とその家族の経済的負担を速やかに補償します。
- 脳性麻痺発症の原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供します。
- これらにより、紛争の防止・早期解決および産科医療の質の向上を図ります。
当院は、この「産科医療補償制度」に加入しています。妊産婦の皆様は、この制度の対象者となりますので、登録書へのご記入をお願いしています。
- ・産科医療補償制度の概要
- 費用については、出産育児一時金より、分娩後に当院から運営組織である日本医療機能評価機構へ保険料を支払います。妊産婦の皆様の実質的な分娩費用の負担増加はありま せん。
- 2009年1月以降に生まれた赤ちゃんから対象となりますが、2015年1月以降より制度の変更がありました。詳しい事は、こちらをご覧下さい。
- 補償内容は、看護・介護の為に600万円が一時金として、その他に総額2,400万円が補償分割金として20年間にわたり支払われます。