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新しい子宮頚癌ワクチン

[2020.12.25]

同じタイトルの話題が続きますが。

現在、日本で使われている子宮頸癌ワクチンは、サーバリックス、ガーダシルの 2 種類です。

サーバリックスは、2 価ワクチンで、ヒトパピローマウイルス(HPV)16 型および 18 型に対して有効で、子宮頚癌、子宮頚部異形成を 6 割程度を予防することができます。

ガーダシルは、4 価ワクチンで、HPV 16 型、18 型に加え、6 型、11 型に対して有効です。これは、尖圭コンジローマや外陰上皮内腫瘍、膣上皮内腫瘍を予防することができます。また、喉頭などの粘膜上皮種に対して有効である可能性もあります。

現在まで、世界各国で承認され使用されてきております。接種を行なっている国では、子宮頚部異形成が大幅に減少しており、それの悪性変化である子宮頚癌も減少しています。多くの国では女性だけへの接種ですが、男性への接種を行なっている国では、子宮頸部異形成の発症がさらに大きく減少しています。

さらに効果を増強するために、ガーダシル 9 という 9 価のワクチンが開発され、2014 年より世界各国で使われています。これは、ガーダシルが対応する 4 価(HPV 6、11、16、18)に加え、HPV 31、33、45、52、58 型にも有効で、子宮頚癌の 9 割程度を予防することができるとされています。

2020年春に日本でも「シルガード」という名前で承認されました。生産は始まっているようですが、発売はしばらく先になる模様です。発売後は、これが主流になると思われます。

ガーダシルの接種を受けている方が、さらにシルガードの接種を行うことは、特に問題ないことが確認されておるようですので、追加の接種を考えてられてもいいかと思います。ただし、サーバリックスの接種後の方については、安全性や効果について検証されていませんので、追加の接種は熟考が必要かと思います。

なお、公費補助での接種の対象になるかどうかは、発売後に検討されることになるようですので、今の時点ではわかりません。

 

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