メニュー

子宮ガン健診

[2017.02.04]

毎日、子宮ガン健診を受けにこられる方がおられます。市町村の個別健診で来られる方、提携している人間ドックの一部として来られる方、自主的に受診されている方のほか、何らかの他の疾患で受診された方にも、検査を行うこともあります。

子宮ガン健診と言いますが、子宮ガンには2種類あり、子宮の入り口付近にできる子宮頚がん、子宮の内部に出来る子宮体がん(子宮内膜癌)です。子宮ガン健診は、そのうち子宮頚がんを目標にしています。子宮体がんは、閉経後の高齢の方に多く、また、発生数も子宮頚がんと比べるとかなり少ないためです。

検査方法として行っているのは、子宮腟部細胞診 です。これは、子宮の入り口部分(子宮腟部、子宮頚部)の細胞をブラシなどで拭い取り、それを標本にして顕微鏡で見る検査です。異常な細胞があると形が異なりますので、それを探します。古典的な方法で、数十年以上行なわれている方法です。検査の感度は86%、特異度は93%で、良い検査です。

1980年代に、子宮頚がんの原因がビールスである事が発見されました。そのビールスが ヒトパピローマビールス で、100種類以上ある中の、その一部の型(ハイリスクグループ)が原因です。ビールスが見つかった事で、これを検出する検査が開発され、ワクチンも開発されています。

このビールスを検出する検査 は、単独でも感度94%、特異度91.5%と良い検査ですが、一般的な子宮ガン健診に、このビールスを検出する検査を合わせて行う事によって、検査の感度は100%、特異度は100% になるという研究もあり、非常にいい方法だと思います。

現在は一部の細胞診で異常が出た方以外は自費の検査になりますが、厚生労働省も子宮ガン健診として行う様検討している様ですので、将来は公費で検査が出来るかもしれません。

是非お勧めしたい検査です。検査を希望される方は受診された際にご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME