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がん早期検査

[2017.04.24]

ガンの健診は、早期発見のためには非常に大切な事です。

例えば、子宮頚ガンですと、その原因がヒトパピローマビールスの感染、という事がはっきりわかっています。そのビールスの感染があると、約1割の方で異形成を起こし、その中の1割の方がガン化していく、という経過をとるのですが、感染からガン化するまでは10年以上の時間がかかるとされています。異形成の最も軽い状態の軽度異形成からガン化するまででも、おそらく数年はかかるとされています。その間にガン健診を1度でも受けていれば、異常が発見できます。その時に治療を開始すれば、9割以上の方が小さな手術で治療できます。逆に言えば、そのビールスの感染が無ければ、子宮頚ガンになる可能性は小さくなり、ヒトパピローマビールスワクチンの接種は、そのためには十分有用とされています。

その他のガンも、同様にその早期に徴候を見つける事が出来れば、多くは小さな手術で治療が完了します。

ただ、早期にガンを見つける事はかなり難しく、同じ女性ガンの卵巣ガンは、偶然早期に見つかる事もあるのですが、何らの症状を訴えて受診される方が多いです。その時点で、かなり進行したガンが見つかる事も多いです。年に1回の健診を、と受診される方もあります。それなりに意味はあるのですが、完全に見つける事は出来ない様です。数年前に国内で卵巣がんが見つかる前の受診状況について大規模な調査がありました。その結果、卵巣ガンが見つかる数ヶ月前に、子宮の手術を受けられていた方が見つかっています。子宮の手術の際に卵巣を確認しない事はほぼあり得ないでしょう。つまり、その時点で卵巣に異常が見つからなかった、という事を示しています。完全な健診は無理な様です。

ガンは、遺伝子の何らかの異常で起こる事は、ほぼ証明されています。その遺伝子の異常を見つける検査があれば良いですね。また、早期のガンがあった場合に、何らかの徴候を見つければいいのかもしれません。

今日のNHKの朝の番組で、血液検査で早期癌を発見する、という話題をしていました。高価な検査で、もちろん健康保険での検査ではありませんが、そのような検査が行える様になってきています。興味がある方は、ご相談ください。

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