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病状説明

[2019.09.11]

患者さんへの病状の説明は、機会を見ながら、何回も行います。入院している方は、回診の度に簡単な説明を行います。

患者さんの家族などへの説明も行うことがありますが。2003年に施行された個人情報保護法による制限があり、漏洩を繰り返していると刑罰もありえますので、それ以前より説明する範囲を厳格に制限することが求められるようになっています。

この法律は、企業などが持っている個人を特定できる情報が、漏洩しないことを目的に設定されています。最近の大きな事件としては、クレジットカードの情報が流出したなどのあります。これは、その情報を悪用して経済的は損害がでるものです。

医療機関のもつ個人情報、医療情報は、個人の健康に関する情報ですので、機微な情報とされています。機微とは、機密と言い換えてもいいでしょう。

この情報は、その個人に対してはもちろん秘密ではありませんので、それについての説明や解釈など、自由に話ができます。

ですが、それ以外の方は他人と見做されるため、説明などを一切行うことができます。その説明によって、個人情報を漏洩したことになります。

これにはいろいろ例外があります。

例えば、本人へ説明する際に立ち会っている方、この方は、説明の内容を聞くことを本人が許可していることになるため、問題ありません。

また、未成年者(民法上は20歳未満ですが、現実にはどうでしょうか)や、認知症などの方、意識のない方、などです。これらの方については、親権者、後見人に説明を行いますが、重症で意識のない方については、緊急的な処置として、その方との関係についての証明を得た上で説明することもありますが、あくまて例外的な処理です。

この説明で、おや、と思われた方も多いと思います。配偶者の扱いです。配偶者は、この法律上では、緊急時の対応以外では、上の例外者のいずれにも入りません。つまり、配偶者だけへの病状説明は、原則行えない事になります。これには裁判での根拠があり、離婚調停中の相手方に医療情報が漏洩したことにより、調停条件に不利が生じたとして、損害賠償の訴えがありました。裁判所はその不利益を認めています。つまり、その夫婦がその時点で離婚を考えているかどうかは知りようがありませんし、その情報によって夫婦間のトラブルを引き起こす可能性もありますので、配偶者単独への情報の提供は行えません。

また、電話での問い合わせもよくありますが、電話では、電話番号の通知があったとしても誰が発信された通話なのかは知りようがありません。ですから、一般的な説明、例えば、性器出血があればがんの疑いがあるので検診を受けましょう、病状説明については本人と共に来院ください、などしかお話できません。こちらからの電話についても、説明を行いますので来院してください、という事しかお話できません。その電話を受信したのが、誰が特定できないからです。

例外的に、検査結果を電話で聞きたい、という方については、通話先を確実に特定することが不可能なため、他人からのなりすましで情報が漏洩すること可能性があること、電話での話は聞き間違いや思い込みによる解釈の間違いが多いため、正確に情報が伝わらない可能性があることなどを説明して、それを了承される方については、同意書を作成した上で、結果を通知することもあります。その際、詳細な説明を医師に求められた場合には、電話再診として費用がかかります。

個人情報を厳格に保護するために、医療機関はこのようは注意を払って努力しています。

なぜ電話で説明してくれないのか、とよく聞きますが、個人情報保護法を遵守するために、現実には不可能であることをご理解ください。

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