温度の調整
すっかり秋になり、冷房も使わなくなってきました。
最近のエアコンは、インバーター という機能がついている物が多いです。
これは、元々、モーターの回転数を変化させる、という機能です。一般的な電気は交流です。これには周波数が決められており、関西は 60Hz、関東は 50Hz です。これは、1 秒間に プラス・マイナスが変化する回数を表しています。交流用のモーターは、その周波数に連動して回転する物が簡単な構造の物が多く、逆に言うと、一定の回転しかできません。
これを、エアコンに使うと、一定の能力を発揮するのですが、その能力を半分に抑えるなどのコントロールはできません。つまり、オンとオフの状態しかないのです。
例えば、ガスコンロで煮物をするとき、最初は強火で煮立てますね。煮立ってきたら中火にして、最後には弱火でじっくり、という使い方をされると思います。このようなコントロールが出来ないのです。
その交流モーターの回転数をコントロールする仕組みが、インバーターです。詳しい説明は省きますが、電源の周波数を変化させ、回転数を変化させる、と考えれば簡単です。
これによって、エアコンは、室温が設定している温度と大きく離れている時にはフルパワーで運転し、急速に温度調整をおこなう。設定温度に近づいてくるとパワーを落として、ゆっくりとした動作へ変化し、温度の小さな動きに対してその能力を変化させる事によって、室温の動きを小さくする、という動きをとれるようになります。
この仕組みを持たないエアコンもあります。そのエアコンでは、運転、停止の状態しかありませんので、急速に温度調整を行い、設定温度になれば停止、温度が離れてくれば運転、を繰り返します。つまり、暑い、寒いを繰り返してしまいます。
ホットプレートなどの熱電器具でも同じです。もちろん、電気の使用量を調整し、発熱量をコントロールする機能を追加する事は可能で、サイリスターという部品を使った超高級機種には登載されていることがあります。
一般的なホットプレートでは、オン・オフの状態しかありません。ですから、弱火で煮込む、という使い方はできませんね。