新子
またまた、春のごちそうのお話です。
春の食べ物と言えば、私にはもうひとつあります。丁度今の時期に旬となる、イカナゴの新子です。
播磨地方では、どこにいっても、新子を甘辛く炊き込んだ釘煮の話になるのですが、私の好きな食べ方はそれではありません。
採れた新子を、そのまま浜で湯がいてしまう、釜揚げの新子が大好物なのです。
そのままアツアツのご飯に乗せて食べたり、大判の焼き海苔にご飯(すし飯ではなく)を拡げて、新子と青菜の浅漬けをのせて、軽く巻いて食べます。新子の軽い塩味と、菜っ葉の青臭さが妙にマッチして、そこに海苔の香りが加わり、春のご馳走です。
所が、今年はイカナゴが不漁だそうで、余り手に入りません。見かけても、例年ですと小さなプラスチックの網にざっと入って100円くらいなのですが、その何倍ものびっくりする様な値段なので、買う気になりません。
気候の変化なのでしょうか。何か寂しいです。
来年は豊漁になりますように。