医は食なり
医食同源、という言葉があります。バランスよく食べる事が十分にできれば、健康に過ごすことができ、病も治っていく、という考え方です。
中国が語源かと思っていましたが、薬膳に代表される薬食道源思想から発想された、日本での造語なのだそうですね。中国にも逆輸出されている様です。
医学上は、病院の食事も治療の一環、という事になっており、大きな病院では、全ての食事を医師が検食する事が義務づけられています。その検食日誌は、保健所が監査に来る時には、よくチェックされる所です。
当院の様に小さな診療所ではそのような義務はありませんが、出来る限り同じ物を食べて、感想を厨房に伝えています。美味しく無い食事の代表に、病院のご飯、というイメージがありますが、そんな事はありませんよ。
先日は、鶏の唐揚げを甘辛いタレにつけ込んだ、鶏と野菜の南蛮おろし丼でした。Facebook でも発信していますので、ご覧になっているかもしれません。初めてのメニューでしたが、なかなか美味しかったです。
ただ、大きな病院では事情が違います。昨年、知り合いが近所の大病院に入院していたのですが、食事だけはかなり辟易した様です。栄養的には十分なのでしょうが、味付けはほとんどされていない、塩は極力抑えてある、温かいはずだけどほぼ冷めている、という食事ですので、仕方ないかもしれませんね。それを検食している医師が居る事も、お忘れなく。どのような日誌が書いてあるのでしょう。