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マスク

[2017.02.07]

私の周りで、インフルエンザにかかった人が数人出てしまいました。すぐにタミフルを飲んでいただき、すぐに熱は下がりましたので、大事には至りませんでした。良かったです。

外来でも、マスクをしてきている方が増えています。診察室の中までマスクをされているので、顔色が見えないので、ある意味少し困りものです。

マスクの付け方ですが、口だけにマスクをして、鼻を出している方もありますが、マスクをつける意味がほとんどありません。マスクの上にワイヤーが入っている物もあります。それを少し凸に曲げて鼻の形に合う様にします。マスクを着けた後は、マスクがぴったり顔に触れ、周囲の隙間が無いのが理想です。

そのマスクですが、ほとんどの方が薄い紙マスクですね。このマスクは、自分の咳やくしゃみで飛び散らす事を防止する、飛沫防止の意味合いが強い物です。咳やくしゃみの飛沫は、空気が乾燥した状態ですと数m以上飛ぶとされていますので、インフルエンザの方の咳やくしゃみが出ている方では必ずしていただいた方が良いでしょう。

一方、自分への感染の防止を目的として使っていらっしゃる方も多いでしょう。花粉やほこりなどの止める効果は、もちろん十分にあります。ところが、その空中を飛んでいる飛沫の大きい粒子はすぐに落ちてしまいますので、空中に漂う事はありません。空中を漂っている粒子は極めて小さく、そのマスクで吸引を防止できるかどうかは疑問です。少し前の SARS 騒ぎの時に知られる様になった N95 マスクですと、かなり効果的だと思われます。結核、SARSなどの感染症防止に効果があり、 PM2.5 粒子にも有効です。ただし、通過性はかなり低く、苦しいと感じる方もあるでしょう。

紙マスクをさらに有効にするために、その内部の湿度を上げる方法があります。この目的にはガーゼマスクの方が適しているのですが、それをまねて、紙マスクの内側に4つ折りか8つ折りにしたガーゼを入れておきます。かなり鼻口腔内の湿度が上がりますので、喉が渇いてひりひりする様な方や、痰が絡む方にはお薦めです。スプレーの湿潤剤も販売されていますので、併用されても良いかもしれません。

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