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ペットボトル症候群

[2024.08.25]
 

暑さが続いています。水分の補給が大事ですが、一部の方で非常に危険生水分補給をされています。

脱水症になったときの水分の補給でもっともすぐれており、理想的なものが、経口補水液です。代表的なものが、オーエスワン(OS-1)という商品ですので、ドラッグストアで目になさっている方も多いでしょう。

通常の水分補給でしたら、いわゆる水で十分で、さまざまなお茶でもいいです。

スポーツや重労働などカロリーの補給が必要な場合には、スポーツ飲料が適しているかもしれません。

そのそれぞれの水分は何が違うのでしょうか。

成分 ナトリウム(mEq/L) カリウム(mEq/L) クロール(mEq/L) 炭水化物
【ブドウ糖】
(%)
クエン酸塩
(mmol/L)
浸透圧
(mOsm/L)
オーエスワン(オーエスワンゼリー) 50 20 50 2.5【1.8】 15*(16.2*) 約260
スポーツドリンク 9〜23 3〜5 5〜18 6〜10    
ミネラルウォーター 0.04〜4.04 0.04〜4.04        

それぞれの組成(内容)をみると、大きく異なっていることがわかります。大きく異なるのが、ナトリウム、カリウム、クロール(電解質・ミネラル)の量と、ブドウ糖、クエン酸(カロリー)の量です。

通常の水分補給には、電解質やカロリーは必要ありませんので、水(ミネラルウォーター)またはそれに似ているお茶などで十分です。

大量の水分補給が必要になった時、例えば、多量の発汗時には、汗でミネラルが大量に失われている可能性がありますので、電解質の捕球がひつようです。また熱中症という状況では、すでに電解質が失われている可能性があり、水分の補給だけでは体内の電解質が薄まってしまうことになりますので、電解質の補給が必要です。ですが、カロリーは必要としていませんので、経口補水液が適しています。

スポーツを行なっている場合には、大量の発汗とカロリーが消費されている状態ですので、その両方の補給が必要になります。従ってスポーツドリンクが適しています。

この選択を正しく行なっていない方が非常に多く、普段からポカリスエットやアクエリアスを大量に常用している方もあるようです。スポーツドリンクのブドウ糖含有量が 6~10% ですので、500ml のペットボトルでは、30~50g のブドウ糖をとることになります。このような方ではカロリー過多になることがあり、多量を短時間で摂取した場合には、高血糖を引きおこす可能性が高くなります。これがペットボトル症候群です。症状は糖尿病と同じで、口渇、意識障害などを起こすこともあり、生命的に危険な状態になることも考えられます。

くれぐれも飲料の選択を間違わないようにしましょう。

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