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習慣流産(不育症)

不妊とは

妊娠はするが生児をなかなか得られないこと、通常は三回妊娠しても流早産を繰り返すことをいいます。原因はさまざまです。

対処は

アスピリン・ヘパリン療法などが整備され、適切な診断ができれば、好成績を挙げることが可能となりました。

ひところ盛んに行なわれた免疫療法は、副作用の問題(GVHD、感染など)と、大規模で綿密な調査により、期待されたほどの効果が得られていない可能性が高く、厳密な原因調査で適応を決める必要があります。

HLA(リンパ球の血液型のようなもの)の型の不適合も一時検討されましたが、あまり関係がないという意見が強くなりました。

子宮の形の変形に対する手術も有効でとされています。子宮筋腫や子宮腺筋症が多いのですが、その他の子宮そのものの奇形も稀にみられます。

自己免疫疾患とくに抗リン脂質抗体陽性の方に習慣流産が多いことが知られています。先に述べたアスピリン・ヘパリン療法が有効ですが、カルジオピン以外のリン脂質に対する抗体の検出は研究室でないとできません。

プレドニンという副腎皮質ホルモンが使われる場合がありますが、ヘパリンと同等の効果を得るにはかなり大量に使用する必要があることがわかってきました。投与量によっては強い副作用がありますので慎重にせねばなりません。抗核抗体の習慣流産に対する明らかな病原性は証明されていないと考えられますので、陽性だからといってすぐにプレドニンを使用することは議論のあるところです。少量だから副作用も出ないだろうとする治療法は気休めに過ぎない可能性が指摘されています。

夫婦の染色体検査は異常があれば、ある程度今後のことを予測するのに有用ですが、費用も高くそれ自体に対する治療はできません。

不育症の原因検査は妊娠前にしておくべきで、初期の適切な管理が重要

この他に黄体機能不全症、甲状腺機能異常、糖尿病、子宮頚管無力症など考えておくべき疾患や状態が多いので、よく御相談ください。

 

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